参加施設に聞く

vol.35 中江歯科クリニック様

 登米市 中江歯科クリニックの前川理人院長に、往診時の医科歯科連携についてお話を伺いました。

医科歯科連携の場面でも
MMWINが活用されています

<基幹病院の検査情報参照>

Q:まず、歯科におけるMMWINの活用事例について教えてください。「個別公開機能」活用のきっかけを教えて下さい。
A:登米市民病院に通院歴がある患者さんから「歯が腫れて口が痛い」という訴えがあり、往診に行くことになりました。その際、前に登米市民病院で口腔画像を撮影されたと聞き、MMWINで参照しました。前もって病名の予測をし、準備してから行ったことで、「骨髄炎」という現場での診断に生かすことが出来ました。特にCTやMRIなど画像参照出来る事が有効だと思います。普段は患者さんがCD-Rで画像データを持ってきますが、MMWINに加入している患者さんが増えれば、もっと活用の場が広がると思います。

<周術期口腔機能スクリーニングでの活用>

Q:登米市民病院との連携で、周術期口腔機能管理はどの様に展開されているのでしょうか 。
A:大崎市民病院で行なっている周術期口腔機能管理と同様の連携が、今後登米市民病院でもスタートします。ただ大崎市民病院と違う所は、登米市民病院の場合は外傷手術の方が多い、ということ。その為、例えば癌などの予定手術の患者さんと比べて、患者さんが歯科を受診してから手術までの日数が少ない。そこで、患者さんがMMWINに加入していれば、現在はメールやFAXで行なっているデータのやりとりが、より早くスムーズに出来ます。送り先を間違う事も無いですね。患者さんにはどんどん加入して欲しいです。個人情報の絡みもあると思いますが、患者さんがもっと簡単に加入できるようになる事が、今後のMMWINの課題ではないでしょうか。

<コロナ禍における口腔ケアの重要性>

Q:現在のコロナ禍において、口腔環境はどう関係してくるのでしょうか。
A:口腔内の衛生管理によって、コロナがどの程度抑制されるかは、まだ具体的にはわかっていません。ただ、口の中の細菌数を少しでも減らすことが色々な病気の予防になります。口は、栄養・空気・細菌など、全てが通る道。そもそもこれらが同じ通り道を通ることが問題であり、その中で細菌をいかに減らすかが重要です。細菌の代謝産物である酵素が粘膜を破壊します。粘膜を破壊されると、ウィルスに感染しやすくなるんです。登米市歯科医師会の中でもコロナの対策委員会を立ち上げて話し合いを重ね、このポスターを作りました(右図)。登米市歯科医師会の全ての会員施設に貼ってあります。MMWINの活用と少し離れた話になりますが、ぜひMMWIN通信にも載せて頂けたらありがたいです。

中江歯科クリニック Data

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